Claude Looper

反復ループで Claude Code をオーケストレーションする設計 🔁

  • Claude Looper = 1 回で答えを出すのでなく、観測 → 計画 → 実行 → 検証 を小さく回す運用パターン
  • 複雑タスク、長時間処理、マルチデバイス連携で特に有効
  • 本 deck の焦点:
    • 単発利用との違い
    • Windows MotherShip + Mac Cockpit の実践
    • 並列化、引き継ぎ、メタデータ設計

目的は「賢い 1 回」ではなく「壊れにくい連続運転」

Claude Looper の基本概念

小さなループで品質と継続性を上げる

  • 単位作業を細かく切る: 1 ループで扱う範囲を限定する
  • 状態を外部化する: メモ、ログ、成果物、次アクションを残す
  • 毎ループで判定する: 続行 / 分岐 / 停止 / 人間確認
  • 失敗を前提に設計する: 再開点とロールバック点を持つ
ループ要素 代表アクション 出力
Observe 現状確認、差分把握 状況サマリー
Plan 次の一手を限定 実行プラン
Execute 実装、調査、整理 変更・結果
Reflect 検証、学習、記録 次ループ条件

なぜ Looper が効くのか

不確実性が高い仕事ほど「反復」が勝つ 🧠

  • 前提が変わる: ファイル、端末、依存関係、優先度が途中で変化する
  • 外部 I/O が多い: Drive、GitHub、ローカル環境、ブラウザ確認が絡む
  • 1 回の推論では漏れる: 大きい仕事ほど、最初の回答だけでは不足しやすい
  • 検証が本体になる: 実行よりも、確認と修正ループのほうが重要
入力
  ↓
小さく実行
  ↓
結果を観測
  ↓
次の一手を再計画
  ↓
完了条件を満たすまで反復

単発 Claude 利用との比較

「良い回答」から「回るシステム」へ ⚖️

観点 単発利用 Claude Looper
タスクの扱い 1 回の依頼でまとめて処理 小さい区間に分割して反復
状態管理 会話文脈に依存 ファイル・ログ・メタデータに保存
エラー対応 失敗後にやり直しがち 各ループで検知し局所修正
長時間作業 文脈劣化しやすい 再開点が明確
チーム / 端末連携 属人的 ハンドオフ可能
  • 単発利用が向く場面: 要約、単純変換、明確な Q&A
  • Looper が向く場面: リサーチ、実装、レビュー、資料生成、環境横断タスク

Multi-Device 運用の全体像

Windows MotherShip と Mac Cockpit を役割分担する 🖥️🍎

デバイス 主担当 向いている作業
MotherShip (Windows) 正本管理・重作業・全体統制 ファイル集約、長時間バッチ、最終成果物管理
Cockpit (Mac) 機動作業・レビュー・軽量ハンドオフ 移動中の確認、文章整形、視覚チェック、指示返送
  • MotherShip は source of truth として扱う
  • Cockpit は判断速度を上げる前線端末 として使う
  • 端末差を埋める鍵:
    • 同じ命名規則
    • 同じフォルダ階層
    • 同じ handoff テンプレート

原則: 「どちらでも作業できる」より「どちらが正本かが明確」

パターン 1: Parallel Execution

並列化は速さより「独立性」が先 🚦

  • 並列にしてよい条件
    • 入出力が独立している
    • 書き込み先が衝突しない
    • 結果の統合条件が先に決まっている
  • 並列にしないほうがよい条件
    • 同じファイルを同時編集する
    • 次の判断が前の結果に依存する
    • 失敗時の責任境界が曖昧
良い分割 悪い分割
調査 / 実装 / 検証を別トラック化 同じ文書を 2 端末で同時編集
章ごとに deck を分担 1 スライドを同時に触る
読み取り系と書き込み系を分離 正本不明のまま修正を進める

パターン 2: Handoff Protocols

引き継ぎは「要約」ではなく「再開可能なパケット」📦

  • handoff に最低限入れる情報:
    • 目的: 今回何を達成したいか
    • 現状: 何が終わり、何が未完か
    • 成果物: 触ったファイル、出力先、確認方法
    • 次アクション: 次にやる 1-3 手
    • 注意点: 破壊リスク、依存関係、保留事項
Handoff Packet
- Task ID
- Owner / Device
- Current Status
- Files Changed
- Open Risks
- Next Step
  • 良い handoff は、別端末でも 5 分以内に再開 できる

パターン 3: Metadata-Driven Organization

フォルダより「意味のタグ」で運用する 🧭

  • メタデータで揃える項目:
    • date
    • topic
    • owner
    • device
    • status
    • source-of-truth
  • 命名例:
    • 2026-04-04_Claude_Looper_Orchestration.md
    • 2026-04-04-session-handover.md
    • 00_ACTIVE_SET.md
  • 効果:
    • 検索しやすい
    • 並列作業の衝突を減らせる
    • 自動処理や一覧化に流し込みやすい
メタデータ中心 フォルダ中心だけ
状態で追える 場所しか分からない
自動集計しやすい 人が覚える前提
handoff と相性が良い 端末跨ぎで迷いやすい

Best Practices

MotherShip + Cockpit で回す AI オーケストレーションの作法 ✅

  1. 1 ループ 1 主張 で進める
  2. 正本端末を固定 する
  3. 途中状態を必ず保存 する
  4. 並列化前に ownership を切る
  5. handoff をテンプレ化 する
  6. メタデータで検索可能にする
  7. 完了条件と停止条件を明文化 する
  • 最後に目指す姿:
    • 速い AI ではなく、再開できる AI 運用
    • 単発の名回答ではなく、複数端末で壊れず続くワークフロー

Claude Looper はツール名ではなく、AI を運転するための設計原則